Vol.25 スマートな大人のスーツ着こなし術

4月に入り、入学式に行く学生さん、新社会人の方、お子様の入園・入学式に行かれる親御さん、などスーツ姿の方を見かける機会が増えました。2月号の「知らずにスーツで恥をかいていませんか?」 でも、いくつかスーツに関するマナーをご紹介しましたが、今月はその際にご紹介しきれなかったマナーをご紹介いたします。

■ポケットに物を詰め込まない

スーツのポケットにも様々な歴史があり、色々な変化を経て現在の形に至りますが、基本的に「デザイン(飾り)」と考えましょう。ですので、極力スーツのポケットには物を入れない方がスマートです。なぜかというと、お財布やスマホなど重みのあるものは内側外側どちらのポケットに入れても、その重みでスーツの型が崩れてしまい、傍から見た時も膨らみが分かり不格好だからです。そのうえ、型崩れの原因となり、スーツの劣化を早めてしまいます。
ただし、胸ポケットに装飾としてポケットチーフを挿す、お手洗い用のハンカチを入れる程度は問題ありません。
「ちょっとそこまで」の外出時に、手ぶらで行きたいがゆえにポケットにさっと物をしまいたい気持ちはよくわかりますが、そこはスーツの為にグッと我慢しましょう。どうしてもしまわなければならない時は、なるべく内ポケットに入れましょう。

■センタープレスはしっかりと

センタープレスが入っているパンツは、着る前にしっかりとプレスが入っているかを確認しましょう。複数回着用することにより、汗や関節部分の負荷によってセンタープレスはどうしても薄くなってしまいます。プレスが薄くなっているパンツを履いていると、どうしても「ヨレヨレの服を着ている人」と見られてしまいます。ご自宅でもアイロンで簡単にセンタープレスを復活させることができますので、こまめなチェックをおすすめします。

■ビジネスでは靴下にも配慮を

ビジネスシーンでスーツを着用する際は、ダーク系(紺、グレー、黒など)の靴下を選びましょう。特に若い方は、スーツの時もくるぶし丈の靴下を履いていらっしゃる方をお見掛けしますが、座った際などにスーツから素肌が見えるのは良くない、とされていますので、避けた方が無難です。

女性のスーツに関するマナーで言うと、男性用に比べて女性用のスーツジャケットは丈が短めに作られており、女性はどんな場面でも「ボタンを全て留める」のが通例になっています。立っていても座っていても、必ず一番下までジャケットのボタンを留めるようにしましょう。

いかがでしたか?「最近はもうスーツを着なくなった」という声をよく耳にしますが、「いざ」という時にスマートに着こなせると素敵ですよね。ぜひ、ご家族や年少者の方にも、この機会にスーツのマナーをご教授いただけると幸いです。

経営者コンサルタント 高山 友紀子

高山 友紀子

プロフィール
私立明治学園小・中・高等学校、福岡女学院大学卒業。
大学卒業後10年以上にわたり、九州電力をはじめ福岡地場企業にて役員秘書、ITベンチャー企業で社長秘書兼総務部長として勤務。その経験を活かし、2020年に合同会社Office Fierte(オフィス フィエルテ)を設立。法人向けにオンライン秘書サービスや企業研修(新入社員研修、管理職研修、コミュニケーション研修、接遇研修など)、個人向けにパーソナルプロデュース(見た目、立ち居振る舞い、話し方のマンツーマンでのトータルプロデュース)を提供している。特に、就活生、婚活者、営業職、経営者、子供をお受験させる保護者など、福岡県内外からパーソナルプロデュースの依頼が絶えず、数ヵ月先まで予約が埋まっている。

福岡アナウンススクールアナウンサー受験講座終了。
NPO法人日本サービスマナー協会認定マナー講師。
NPO法人日本サービスマナー協会接客サービスマナー検定認定校。

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