Vol.19 お金にまつわるスマートなマナー

「金の切れ目が縁の切れ目」という言葉が昔からあるように、お金と人間関係は非常に密接ですので、「親しき中にも礼儀あり」。あまり親しくない方は言うまでもありませんが、家族や友人など近しい方々に対してもきちんとしたマナーで接することで、円滑で良い人間関係を築き続けることが出来ます。今月は、お金に関する色々な場面でのマナーをご紹介いたします。

■お金をそのまま渡さない

・パーティーや懇親会などで幹事さんに会費をお渡しするとき
・立て替えていただいていたお金をお渡しするとき
など、「相手」と「金額」が決まっている場合は封筒やポチ袋に入れてお渡しする、ことを習慣化できると良いでしょう。そうすれば、お相手は「私のためにご準備くださったのだな」「丁寧に生活されている方だな」と好印象を持たれます。封筒などを忘れていた場合でも、7月号の【粋な大人は懐紙で魅せる?】 でご紹介したように懐紙を持ち合わせていれば、その場でポチ袋にしてお金を入れることが出来ます。

■新札を準備しておく

結婚式などに参列する場合、事前に新札を準備してご祝儀をお渡しされていると思いますが、上記のように身近な方にお金をお渡しするときにも新札でお渡しされていますか?
キャッシュレス化が進み、「○○ペイ」上でお金のやりとりをする機会も増えています。
あまり現金を持ち歩かない、という方も多いのではないでしょうか。
だからこそ、お財布の中の現金は「意識して新札を揃える」ようにしておくと、いざという時に便利です。

■ごちそうする側も気遣いを

読者の皆様は、どちらかというと「ごちそうする」立場の方が多いのではないでしょうか。
食事の席で「好きなものを頼んでいいよ」と言うだけでは、ごちそうされる側は「どれぐらいの金額まで頼んで良いのかな」など色々と悩んでしまいます。せっかくごちそうするのであれば、お相手の心情まで察して差し上げるとスマートです。「これにしたら?」と少しお高めのものをお勧めする、「私はこれにしようかな」と率先して高いものを選ぶことで、お相手も選びやすくなります。

いかがでしたか?「立て替えていただいたお金はすぐにお返しする」「ごちそうになったらお礼を伝える」などは心掛けていらっしゃると思いますので、ワンランク上のマナーについてご紹介いたしました。お金をお渡しする際に、どうしても封筒や新札を準備できなかった場合は、「このままで失礼します」「新札ではなくてごめんなさい」などと一言添えるだけでも、印象が変わりますので、ぜひ実践されてみてください。

経営者コンサルタント 高山 友紀子

高山 友紀子

プロフィール
私立明治学園小・中・高等学校、福岡女学院大学卒業。
大学卒業後10年以上にわたり、九州電力をはじめ福岡地場企業にて役員秘書、ITベンチャー企業で社長秘書兼総務部長として勤務。その経験を活かし、2020年に合同会社Office Fierte(オフィス フィエルテ)を設立。法人向けにオンライン秘書サービスや企業研修(新入社員研修、管理職研修、コミュニケーション研修、接遇研修など)、個人向けにパーソナルプロデュース(見た目、立ち居振る舞い、話し方のマンツーマンでのトータルプロデュース)を提供している。特に、就活生、婚活者、営業職、経営者、子供をお受験させる保護者など、福岡県内外からパーソナルプロデュースの依頼が絶えず、数ヵ月先まで予約が埋まっている。

福岡アナウンススクールアナウンサー受験講座終了。
NPO法人日本サービスマナー協会認定マナー講師。
NPO法人日本サービスマナー協会接客サービスマナー検定認定校。

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https://www.instagram.com/office_fierte/

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