Vol.1
心がスカッとする収納術をマスターしたい!

「毎日少しずつの片づけ習慣では一生片づかない」
「家族にイライラする時は、自分の部屋に原因がある」
―― ストレート過ぎる言葉に、心がドキッと反応…。
実はコレ、近藤 真理恵氏の著作「人生がときめく片づけの魔法(改訂版)」の目次の一部なんです。

かくいう筆者(編集部H)も、お片づけは“毎日少しずつ派”。
合間合間にすると気分転換になっていいんだけどなぁ〜とイタいところを突かれてやや動揺気味の筆者に対し、こんまりさん(著者の愛称)は著作の中で「正しい片づけのやり方を身に着けるとリバウンドはしない!」と豪語している(まるでダイエットみたい!)。

う〜ん。自分自身の生活を振り返ってみると、いわゆるリバウンドなのか確かに散らかしては片づけての繰り返し。
目に入る情報量は少ない方が好きという理由で、日頃から整理整頓を心がけてはいるけど、元来は散らかす方が得意という体質もあって、ちょっと油断をするとすぐに散らかしてしまう。
このままだと一生片づかない地獄から抜け出せないかも(涙)、とすっかり本の世界に入り込み、テーブルの上に置いた淹れ立てのコーヒーのことも忘れて読み進めると、“正しい片づけの方法”を身に着けるためには、まず一番最初に、短期間でビシッと完璧に片づけを行なう「片づけ祭り」が大切だと書かれている。

やや盛大な名前だが、この儀式を行なうにはどうやらそれなりの時間を費やす必要があるようだ。
あぁ、それにしてもページをめくる度に今すぐに何かを捨てたい(お片づけしたい)衝動に駆られる。
まだダメ、片づけ祭りを行なうまではまだダメ、と心にブレーキをかけながらも、何か捨てるモノはないかと本を閉じ、部屋中をチラチラ見回しては、心はうずうず…。
部屋をひと通り見渡したらまた本を開いて、の繰り返し。

「これから取り組む片づけは日常の延長にある単なる整理整頓ではなく、自分の人生を丸ごと変える一大プロジェクトとして取り組んでほしい」と綴るこんまりさん。
心がときめくモノだけを残し、他は思い切って手放すことで、人生の要・不要が自然とわかり、これから先どう生きたいのか、自分の内面に向き合うことができると力説している。

人生を丸ごと変える一大プロジェクトって、なんてステキな響きの言葉なんだろう…!
気持ちが高揚し、やる気が一気に開花して、未来がパァ〜ッと明るくなる気がする(※注:とりたてて普段が暗いわけではありません)。
しかも、丁寧なことに正しい片づけ法の手順まで解説してくれている。
各々が自己流で生きてきた片づけ難民のわたしたちにとって、これは生活スタイルを改善する千載一遇のチャンス!

本当に人生を変えることができるのか、効果は人それぞれだろうけど、手元にあるモノをすべて徹底的にガッツリ見直し、手放すことで気分や思考が変わることは間違いない。
おそらく、確かな道しるべだと思う。

人生がときめく片づけの魔法

人生がときめく片づけの魔法(改訂版)
近藤 真理恵著
河出書房新社
1100円(税別)