今月は大分県
おんせん県おおいたの個性派温泉特集

泉質は「美肌の湯」でもある炭酸水素塩泉で、筋肉痛や肩こり、切り傷などにも効くという。効果的な入浴方法は、まず源泉掛け流しの「内風呂」へ。浴槽に入ると体内に炭酸ガスが吸収され、全身の血管を拡張し血液の流れをスムーズにする。また炭酸ガスの一部は重曹として溶け皮膚や脂肪や分泌物を洗い流し、肌がすべすべに。発汗し始めたら、少し湯温の低い「棚湯式露天風呂」でゆったり身体を落ち着かせた後に「ぶくぶく水風呂」。この入浴方法を2回繰り返すとさらに効果的。貸切家族風呂には内風呂、露天風呂、ぶくぶく水風呂すべてを備えている。芹川のせせらぎと自然を感じながら湯治式入浴方法で湯浴みを楽しもう。

塚原温泉は活火山・伽藍岳の中腹にある湯布院温泉郷のひとつ。開湯は平安時代といわれ、源為朝にまつわる伝説が残る。かつては数軒の旅館があったが、現在は「塚原温泉火口乃泉」のみが立ち寄り入浴施設として営業。自噴する源泉からそのまま引いてきた温泉は強酸性で、鉄、アルミニウムなどの金属イオンを多く含み全国的にも珍しい泉質である。日本三大薬湯のひとつと言われ、特にアトピーをはじめとする皮膚疾患の改善には定評がある。

温泉の種類は内湯、露天風呂、家族風呂（5室）の3種類。内湯と家族風呂は木造で露天風呂は岩風呂になっている。大自然の開放感を存分に味わいながら野性味溢れる塚原温泉の湯をぜひ楽しんでほしい。

入浴施設の裏手を5分ほど歩けば、伽藍岳の火口。火口見学は大人200円、小学生100円。もくもくと噴気が立ち上る地獄地帯が広がり、大地のエネルギーを感じるパワースポットだ。この噴気で20時間蒸しあげた塚原温泉名物「蒸し卵（6個500円）」は、温泉成分が染み込み、色も味も燻製のような風味で実に深い味わい。ぜひお試しあれ。

大分駅直結のJR九州ホテルブラッサム大分19階から21階に設けられた温泉施設「CITY SPAてんくう」。最上階の「天空露天風呂」は地上80ｍ、大分の豊かな海と山を見渡す圧倒的な開放感の中で天然温泉と高濃度炭酸泉、2種類の温泉を楽しめる。地下700ｍから汲み上げた大深度地熱温泉（古代の植物に由来する炭酸ガスを含んだ深層熱水）はとろみのある浴感で、天然の保湿成分といわれるメタケイ酸を豊富に含む「美肌の湯」。

もうひとつの高濃度炭酸泉は炭酸ガスを1,000ppm以上溶け込ませた高濃度の炭酸泉。露天風呂の他に内湯、フィンランド産の香花石を使ったサウナや柔らかなミストが身体の疲れをゆっくりと解きほぐすアロマスチームサウナなども併設。

19階の「ヒーリングスパ」には、九州最大級の広さを誇る中温ドライサウナ（60度）、心地よいアロマの香りとともに発汗できる岩盤浴、クールスパ、休憩ラウンジなどが設けられ、癒しの空間を時間無制限で体験。時間帯で変化する美しい光に照らされた都市の光景を眺めながら、ゆったりと疲れを癒そう。