Vol.22 カジュアルだからこそ品と心配りを
~ビュッフェスタイル~

お正月気分もそろそろ抜けてきた頃でしょうか。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、ホテルや旅館などの宿泊先、ご友人とのランチ、会合などのパーティーで「ビュッフェスタイル」での食事をご経験される方も多いと思います。会席料理やフレンチのコースですと、きちんとしたマナーが確立されており、ご存じの方も多いのですが、意外とカジュアルなスタイルだと「どうしたらいいの?」と迷ったり、自分本位になってしまいがちです。今月は「ビュッフェスタイルのマナー」についてご紹介いたします。

■ビュッフェの食べ方と順番

ビュッフェテーブルは原則、右から左の「時計回り」に進みます。逆方向へ回って列を乱さないように気をつけましょう。ビュッフェは好きなものを好きな分取り分けるとは言え、いきなりメインやデザートをいただくのはスマートさに欠けます。通常のコースの順番である「前菜→スープ→メインディッシュ→デザート→コーヒー/紅茶」の流れで食べると良いでしょう。それぞれのお料理は、並んでいるものは左端から、積まれているものは上から取り、なるべく盛り付けを崩さないように気をつけます。

■カトラリーの扱い方

お料理を取り分ける時は、サービス用のスプーンを右手に、フォークを左手に持ちます。(右利きの方の場合。左利きの方は左右を入れ替えてお読みください。)お料理をスプーンですくってから、フォークで抑えるのがマナーです。カトラリーを落とした場合には、自分で拾わずにその場でウェイターを呼んで拾ってもらいましょう。

■お料理を山盛りにしない

お料理を、自分のお皿に山盛りに取り分けるのはNGです。移動時にこぼして周囲の方の服や、会場を汚したりするかもしれませんし、見た目にもあまり美しいとは言えません。
また欲張ってお料理を取った結果、結局食べられずに残してしまうことになるかもしれません。盛り付けるのは、1度でだいたい2~3品がベスト。お皿の内側のくぼみに納まる程度を目安とすると良いでしょう。また、お料理を親切心から他人の分まで持っていくのはマナー違反ですので、自分が食べる分だけをお皿に取ります。

■お皿を分ける場合

冷たいお料理と温かいお料理を取り分ける時は、別々のお皿を使うようにしましょう。また汁気のあるものとないものも、同じお皿に乗せないようにします。

■汚れたお皿はこまめに交換

ビュッフェでは、お皿は何度でも交換できるように多めに用意されています。新しいお料理を取る時は、その都度新しいお皿を使いましょう。一度使ったお皿を再度使うのは避けます。

■お料理テーブルの周りはあけておく

自分の分を取ったら、お料理テーブルの周辺からすぐに離れるようにします。他の方々のご迷惑になりますので、テーブル周辺でそのまま食べたり、話し込んだりしないように気をつけましょう。

いかがでしたか?今回は食事の場面でしたが、カジュアルな場面こそ、その方の品や周囲への配慮といった人間性がにじみ出ますので、ぜひそのような場面こそ意識されてみてください。

経営者コンサルタント 高山 友紀子

高山 友紀子

プロフィール
私立明治学園小・中・高等学校、福岡女学院大学卒業。
大学卒業後10年以上にわたり、九州電力をはじめ福岡地場企業にて役員秘書、ITベンチャー企業で社長秘書兼総務部長として勤務。その経験を活かし、2020年に合同会社Office Fierte(オフィス フィエルテ)を設立。法人向けにオンライン秘書サービスや企業研修(新入社員研修、管理職研修、コミュニケーション研修、接遇研修など)、個人向けにパーソナルプロデュース(見た目、立ち居振る舞い、話し方のマンツーマンでのトータルプロデュース)を提供している。特に、就活生、婚活者、営業職、経営者、子供をお受験させる保護者など、福岡県内外からパーソナルプロデュースの依頼が絶えず、数ヵ月先まで予約が埋まっている。

福岡アナウンススクールアナウンサー受験講座終了。
NPO法人日本サービスマナー協会認定マナー講師。
NPO法人日本サービスマナー協会接客サービスマナー検定認定校。

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https://www.instagram.com/office_fierte/

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