Vol.7 意外と知らない箸のマナーとは?

暑かった夏も過ぎ、いよいよ秋らしくなってきました。鰯、秋刀魚、松茸、銀杏・・・など、秋の食卓を彩る食材が旬の季節です。私たちにとって、食事をいただく際に欠かせないアイテムと言えば「箸」ですが、そのマナーについてはご存じでしょうか?

西洋料理は「ナイフ・フォーク・スプーン」と3種類のカトラリーを使用し、料理によってそれぞれを使い分けます。一方、日本料理は全ての料理を「箸」でいただきます。日本料理の食事作法は「箸に始まり、箸に終わる」と言われているほど、箸遣いが基本になっていますので、まずは「箸の美しい扱い方」についてご紹介いたします。

【箸の取り方】 ※「図・箸の取り扱い方」参照

  • 1.右手で静かに持ち上げる(図①)
  • 2.左手を箸の下から添える(図②)
  • 3.右手を横に滑らせ箸の下から持ち、自分から遠い方の箸を親指・人差し指・中指でペンを持つように握り、自分に近い方の箸は薬指の上に乗せる(図②③)
  • 4.親指・人差し指・中指で握った箸だけを動かす(図③)

【箸の置き方】 ※「図・箸の取り扱い方」参照

  • 1.右手で箸を持ったまま、左手を下に添える(図③②)
  • 2.右手を横に滑らせて、箸を上から持つ(図②)
  • 3.左手を離して、右手で箸を箸置きへ(図①)
  • 4.箸置きに箸を置く際は、3センチ程度箸置きから先を出す(図①)

箸の取り扱い方

【ご飯や汁物の椀を持った時の箸を取り方】 ※「図・器を持った時の箸の取り方」参照

  • 1.両手で持ち上げた椀を左手にのせた後、右手で箸を持ち上げる(図①)
  • 2.左手の人差し指と中指の間に挟む(図②)
  • 3.そのまま右手を下に回して箸を握り、左手から箸を離す(図③)

器を持った時の箸の取り方

※上記は右利きの方を想定した箸遣いですので、左利きの方は右左を入れ替えてお読みください。

美しい箸の扱い方もあれば、食事をともにする人に不潔な印象を与え、不快にさせてしまう「嫌い箸」というものもあります。食事中に嫌い箸をすることは、マナー違反となってしまいます。

【嫌い箸】

  • にぎり箸:握りしめるように箸を持つこと
  • 刺し箸:料理に箸を突き立てて食べること
  • 迷い箸:箸を持ったまま、どの料理を食べようか迷って箸を動かすこと
  • 寄せ箸:箸で器を引き寄せること
  • 渡し箸:食事の最中に、小皿や小鉢の上に橋を渡すように箸を置くこと
  • ねぶり箸:箸先を口に入れ、箸に残った食べ物をなめ取ること

いかがでしたか?せっかくの美味しい食事も、一緒に食事をする人のマナーによって美味しく感じられなくなることもあります。大切な方のためにも、この機会に「ご自身の箸遣い」について見直されてみてはいかがでしょうか。

経営者コンサルタント 高山 友紀子

高山 友紀子

プロフィール
私立明治学園小・中・高等学校、福岡女学院大学卒業。
大学卒業後10年以上にわたり、九州電力をはじめ福岡地場企業にて役員秘書、ITベンチャー企業で社長秘書兼総務部長として勤務。その経験を活かし、2020年に合同会社Office Fierte(オフィス フィエルテ)を設立。法人向けにオンライン秘書サービスや企業研修(新入社員研修、管理職研修、コミュニケーション研修、接遇研修など)、個人向けにパーソナルプロデュース(見た目、立ち居振る舞い、話し方のマンツーマンでのトータルプロデュース)を提供している。特に、就活生、婚活者、営業職、経営者、子供をお受験させる保護者など、福岡県内外からパーソナルプロデュースの依頼が絶えず、数ヵ月先まで予約が埋まっている。

福岡アナウンススクールアナウンサー受験講座終了。
NPO法人日本サービスマナー協会認定マナー講師。
NPO法人日本サービスマナー協会接客サービスマナー検定認定校。

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https://www.instagram.com/office_fierte/

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