Vol.29 松浦のアジフライ

松浦市長がアジフライの聖地宣言をしたのは、今から3年前のこと。とにかく松浦のアジフライはおいしさのレベルが高い! 刺身として食べることができる新鮮なアジを使ったアジフライは肉厚でサクサク、ジューシー…。鮮度へのこだわり、アジフライを揚げた数、アジフライへの「愛」が詰まった日本一のアジフライ、必食です。

※記事は2022年10月14日時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります。
表記の金額はすべて税込価格となります。

グルメin 今福 アジフライ「きらく」

矢印

グルメin 今福 アジフライ「きらく」


アジフライ定食は刺身付き。「きらく」の刺身は、ほんのりとした甘さが特徴だ。釣ってきたアジをその日に絞めて少し寝かせることで、この旨みを引き出している

店主自らが釣って捌いたアジを、フライでいただく。手間ひまをかけた地産地消のおもてなしをいただけるのが『こだわりの一本釣り アジフライ定食(1380円)』だ。早朝、松浦沖合へ船を出し、不漁だったら“夕まずめ”。営業後の夕方から再び海へ出かける。この定食にはアジの刺身が付くが、釣れ具合によっては別の魚になることも。もともと、ちゃんぽんや焼き肉で有名な店だが、生前、父親が乗っていた漁船を叔父から譲り受けたことがきっかけでこの定食を始めた。3年前のことだ。


基本はニラソースだが、タルタルソース派の人はスタッフに声をかければ持ってきてくれる。その心遣いもうれしい

「きらく」のアジフライといえば、名物の「ニラソース」が欠かせない。聞きなれないネーミングだが、その名の通りたっぷりのニラが入っていて、こちらの店ではタルタルソースでもウスターソースでもなく、このニラソースをふわっふわのアジフライにかけていただくのが定番だ。まず、食べる前の匂いからおいしい。ニラ独特の香りとほんの少し入ったゴマ油が鼻孔をくすぐり、心が満たされる。味は少し濃いめだが、アジフライと合わせることでまろやかな味わいとなる。


ニラソース×アジフライの組み合わせは、「きらく」でしか楽しめない味わい。ちなみに“ちゃんぽん教授”こと鎮西学院大学の加藤久雄教授がオススメするのは、アジフライと人気を二分する『ちゃんぽん(800円)』だとか!

「きらく」には、もう一つのアジフライ定食がある。それが『聖地松浦 アジフライ定食(800円)』だ。こちらは市内の加工場で冷凍されたアジフライを使っていて、前者はその日の釣り運次第でサイズが変わるのに対し、後者は冷凍だけあって大きさはほぼ一定。ノンフローズンor ワンフローズン(その日に水揚げされた刺身レベルの鮮度のアジを捌き、その日のうちに粉付けして冷凍したアジフライのこと)、どちらも“聖地品質”。松浦のアジフライを堪能して。

味楽 きらく

0956-74-0361

松浦市今福町東免1-11
11:00〜O.S.14:30(土日祝〜O.S.15:30)
※夜は予約制(木曜〜日曜に予約営業)
第2・4月曜と火曜休
https://tabelog.com/nagasaki/A4202/A420203/42003040/
アクセス_松浦鉄道「鷹島口駅」「今福駅」から徒歩約10分

グルメin 松浦 アジフライ「あじ彩」

矢印

グルメin 松浦 アジフライ「あじ彩」


ランチ時に行けなかったとしても『あじフライ定食(1400円)』は夜も注文できるから安心! 日によってはアジフライ定食にお刺身をプラスできる(お店の人に聞いてみてね!)

これはなんと表現したらよいのだろう。食べた時の香りの良さ、肉厚でふっくらとした身。口の中が幸せな状態になっている…! 「この香りは、アジが持つ風味ですか?」と店主に尋ねると、「パン粉に混ぜたチーズがこの香りを引き出しているんです」と笑顔で語った。教えてもらわないとチーズが入っているとは気づかないかもしれない。完全なる隠し味! 絶妙な配分量が、この旨味成分をつくっているのだ。塩とチーズで味が調えられているため、ソースは付けずに


この日のアジフライは2枚だったが、枚数に関係なく200g前後になるように考えてつくっている。定食ではなく単品のアジフライを注文してシェアするのもOK!

そのまま食べるのがオススメ。あえてかけるなら、レモンを絞るぐらい。とんかつソースとタルタルソースでもいただいたが、何もつけずに食べるのが一番おいしかった。また、活魚を捌く店だけあって、フライにするアジにも強い想いを持っている。専属の魚屋さんにはその日の魚市場で一番鮮度の良い、東京の一流店に卸しているほど品質の良い魚を持ってきてもらい、刺身のまま食べてもおいしいアジをフライにしているのだ。でも、これはアジに限っての話ではない。


これからの時期にお目見えするのが、職人肌の店主ならではの『海鮮丼(1650円)』。店主が自分の目で見て魚の鮮度が一番良い時だけしか提供しない料理で、毎年11〜6月までの限定メニューとなっている

魂は細部に宿るというが、調理や厨房を含め、すべてにおいてディテールまで徹底しているからこそ、一品一品が生きてくるのだ。1年ほど前から肉料理も提供しているが、『和牛半生カツ定食(2500円)』においても同様だ。この定食は長崎和牛を中心に佐賀や鹿児島産などA5ランクの肉を絶妙なレアで提供し、石焼に肉を置いて自分の好きな焼き加減でいただくというスタイル。薄衣なので肉の味をしっかりと楽しむことができ、わさび塩を付けたら最高の味わいとなる。

食味酒処 あじ彩

0956-72-2955

松浦市志佐町浦免1311-1
11:30〜O.S.13:30、17:30〜O.S.21:00
不定休
https://ajisai2955.com
アクセス_松浦鉄道「松浦駅」から徒歩約2分

グルメin 今福 アジフライ「海の里食堂」

矢印

グルメin 今福 アジフライ「海の里食堂」


定食のごはんとお味噌汁はお替り無料。お腹いっぱい食べて、パワーをつけて帰ろう!

店の目の前は真っ青な海…! 遠くには、鷹島が見える。最高の立地に佇むのが「海の里食堂」だ。『あら煮定食』や『エビフライ定食』など海にちなんだメニューのみを扱っており、中でも半数以上の人が注文するのが『アジフライ定食』だ(定食はどれもすべて800円)。しかも、単品メニューの「お刺身」は300円、「エビフライ」と「あら煮」は各400円とカジュアルな料金なので、定食にオプションを付ける人が多い。しかもお刺身は、この料金で3種盛り!


松浦と平戸から仕入れている新鮮なお魚。「海の里食堂」で提供しているアジフライは、隣の物産館で冷凍品を購入することができ、お土産用に持ち帰る人も多いとか

松浦は日本有数の水揚げ量を誇るだけあって、魚が本当においしい。だからアジフライもこんなに味わい深くて立派なのだろう。うれしいことにこのお刺身も、厚くて食感がプリプリしていて量もたっぷり入っている(300円で本当に大丈夫?と心配になるぐらいの量だ)。食堂で働くお母さんたちが「どちらからいらっしゃったんですか?」とお茶をテーブルに置きながらうれしそうに声をかける気さくさも、この店の良さをつくっている。「長崎市内です」「福岡です」と


海・農産物などが揃う直売所は、毎日8時から16時までオープンしている(1/1〜1/5のみ休み)

答えている人たちの声のトーンが明るくて、“ああ、この人たちもこの店は居心地がいいと思っているんだな”と伝わってきた。食事が終わる頃に差し掛かると、「よかったらサービスするよ」とオーナーが4粒ほどのシャインマスカットを各テーブルに配り始めた。これは時々しか行わないサービスらしいので、タイミングが合えばラッキーだ。マスカットは甘く、幸せな味がした。隣には直売所があり、近隣の農家がつくる野菜やフルーツ、松浦の魚を購入することができる。

海の里食堂

0956-74-0780

松浦市今福町北免2009-323
11:00〜O.S.14:00
無休(12/29〜1/5のみ休み)
https://tabelog.com/nagasaki/A4202/A420203/42007965/
アクセス_松浦鉄道「今福駅」から徒歩約10分