固定IPアドレスとは?

必要な場面と活用事例を紹介

更新日:2023-6-6

プロバイダーから提供してもらえる固定IPアドレス。しかし、固定IPアドレスとは何か聞かれて、答えることができる方は少ないのではないでしょうか?
ここでは、そもそも固定IPアドレスとは何なのか、また、固定IPアドレスのメリットや具体的な活用事例などをご紹介します。インターネットライフをさらに充実させることができるため、この機会に検討してみましょう。

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固定IPアドレス(静的IPアドレス)とは

固定IPアドレス(静的IPアドレス)とは

固定IPアドレスとは、IPアドレスの種類のひとつ。静的IPアドレスとも言います。
この固定IPアドレスを詳しく理解するためには、そもそも「IPアドレス」とは何なのかを理解する必要があります。

IPアドレスには、自宅内などのネットワーク機器が独自に持つ番号である「ローカルIPアドレス」と、インターネット上で必要になる「グローバルIPアドレス」があります。ここでは、後者のグローバルIPアドレスについて詳しくご説明しましょう。

グローバルIPアドレス(以下、IPアドレス)は、インターネットプロバイダーとの契約が大きく関係しています。

インターネットにアクセスしてWEBページを閲覧したり、メールを送受信したりする際には、契約したプロバイダーから割り振られるIPアドレスという番号が必要です。「255.◯◯◯.▲▲▲.×××」などのような12桁の数字、あるいは一部プロバイダーによっては英数字32字で構成されています。

これはインターネット上の住所のようなものです。これがなければインターネット上からWEBページのデータを受信したり、メールを受け取ったりすることができません。住所がなければ、データという郵便物を受け取ることができないからです。

通常は変動IPアドレスが割り振られる

IPアドレスには、「変動(動的)IPアドレス」と、「固定(静的)IPアドレス」の2種類があります。変動IPアドレスはその名の通り、インターネットに接続するたびに、番号が変わるIPアドレスのことです。プロバイダーとの一般的な契約の場合、この変動IPアドレスが割り振られます。

それではなぜ、インターネットに接続するたびに番号が変わってしまうのでしょうか。

インターネットは常時、膨大な数の人々が利用しています。その一人一人に番号を割り振ると、番号がいくらあっても足りなくなってしまうのです。ですから同時にインターネットにつながっている機器の中だけで、住所がかぶらないように、限りある土地を分けあっているということです。接続するたびに引越しをすると考えれば分かりやすいかもしれません。

固定IPアドレスの特徴

固定IPアドレスは、インターネットに接続しても切断してもIPアドレスが変わらないという特徴があります。いわばネットワーク上に自分だけの住所を獲得するようなものです。

設定は手動で行う必要があるため重複しないように管理する必要があります。通常のインターネット利用であれば変動IPアドレスのみの利用で問題ありませんが、企業内にサーバーを構築したり、アクセス制限を設ける必要のあるコンピューターがあったりする場合、固定IPアドレスが必要になってきます。

また固定IPアドレスを取得することで、自宅のパソコンに外出先からアクセスしたり、WEBカメラを使ったりすることも可能になります。興味がある方は、固定IPアドレスの使い方を調べてみましょう。

固定IPアドレスが必要な場面

固定IPアドレスが必要な場面

固定IPアドレスを詳しくご説明する前に、インターネットで私たちがWEBページを閲覧する仕組みを理解しておきましょう。

インターネットのWEBページを閲覧するということは、インターネットで繋がったどこかの「サーバー」という機器にある、WEBページのデータを見ているということです。

インターネットという道路沿いに、たくさんの家が立っていることを想像して下さい。その家が立っている土地の1つ1つが「サーバー」です。私たちはプロバイダーの用意した車に乗って様々な家を訪問し、そこにあるWEBページのデータを見ているのです。

これらのサーバーにはそれぞれ、住所の番号である固定IPアドレスが割り振られています。変動IPアドレスのように接続のたびに番号が変わってしまう住所では、私たちのような訪問者が目的の家にたどり着くことができません。

サーバーは必ず固定IPアドレスを持つ必要があり、また固定IPアドレスを付与しなければいけない場面は他にもあるのです。

自宅や会社内でサーバーを構築するとき

固定IPアドレスがあれば、自宅のパソコンをサーバーとしてパソコン内のデータをインターネット上に公開することができます。使用しているパソコンがMacでもWindowsでも構いません。

ファイルの種類や容量を問わず、自由に自分のパソコン内にあるデータを世界中の人に手軽に発信することが可能になります。

サーバーとして利用できるのはもちろん自宅のパソコンだけに限りません。むしろサーバーは、会社内に構築し、会社で作成したドキュメントやアプリケーションを公開するケースのほうが多いでしょう。

自宅のパソコンをリモート操作するとき

自宅のパソコンを外出中にリモート操作する必要に迫られた場面でも、固定IPアドレスの付与が役立ちます。

仕事ですぐに自宅のパソコン内のデータを送らなければならなくなったけれど、外出中でしばらくパソコンを触ることができず、困ったという経験のある方もいらっしゃることでしょう。

固定IPアドレスを付与することで、会社などの外出先からでもインターネットを利用して、自宅のパソコンにいつでもアクセスすることができるのです。

固定IPアドレスは、変動IPアドレスと同じく契約しているインターネットプロバイダーからもらえます。通常はオプション契約になるので月額料金以外に料金が発生します。また、提供していないプロバイダーもありますので、契約しているプロバイダーを調べておきましょう。

IoT機器などをリモート操作するとき

パソコンに限らず、Webカメラやその他のIoT機器をリモート操作する際にも固定IPアドレスが必要になります。

防犯カメラのチェック、ご家庭内のペットが元気に過ごしているかの確認など、リモート操作が可能なのはパソコンだけに留まりません。リモート管理の技術は農業分野でも生かされており、水やりをするポンプを時間で管理するといった活用もできます。

このように、離れたところにあるモノを操作する際にはIPアドレスが必要で、それが変動すると管理が難しくなるために固定IPアドレスが必要になります。

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固定IPアドレスの活用事例

固定IPアドレスの活用事例

固定IPアドレスには様々な活用方法があるので、ぜひ便利に使いこなしましょう。

外出先から自宅のパソコンにアクセスできる

固定IPアドレスのメジャーな使い方として、外出先から自宅のパソコンにアクセスするというものがあります。インターネットを使える環境であれば、ホテルやカフェ、職場など、場所を問いません。いつでもどこでも、自宅のパソコンに保存している書類や動画などを確認できるのです。

通常は、クラウドサービスなど外部のサーバーにデータを置くサービスを利用していないと、外出先から自宅のパソコンのデータにアクセスすることはできません。外部のサーバーにデータを置くのが不安という方は、固定IPアドレスを利用すると良いでしょう。

WEBカメラを設置してペットやお子さまを見守れる

ペットを飼っている方、また小さなお子さまや身体の不自由なお年寄りが家にいらっしゃるという方におすすめなのが、固定IPアドレスを利用したWEBカメラです。

WEBカメラで撮影した室内の様子を、固定IPアドレスを使ってパソコンに保存し、インターネットを利用して外出先から好きな時に確認するというものです。

WEBカメラは大手電器店でも販売されており、様々な種類があります。一定時間ごとに撮影された静止画を閲覧できるものや、動きを検知して撮影するもの、リアルタイムでカメラを通した動画を配信するものなど、用途に合わせて選んでください。

自宅のパソコンをサーバーとしてデータを公開できる

ホームページを作ってインターネット上に公開するためには、そのホームページのデータを置くサーバーが必要です。 契約しているプロバイダーやレンタルサーバー業者から借りるのが一般的ですが、固定IPアドレスがあれば自宅のパソコンをサーバーにすることができます。

この場合は自分の名前やニックネームなどを使った独自のドメイン名で、インターネット上にホームページを公開できます。ホームページのアドレスの「http://www.◯◯◯.com」や「http://www.◯◯◯.jp」などの「◯◯◯」部分に、好きな文字列を入れて使えるということです。特別感が出ますし、短いので覚えてもらいやすいのが大きなメリットです。

このように、インターネットの楽しみ方をさらに広げてくれるのが固定IPアドレスです。固定IPアドレスの契約をしている方は、ぜひ活用してみてください。

VPNの構築

VPNとはバーチャル・プライベート・ネットワークのことで、専用回線を仮想的に作ることを指します。物理的に専用のネットワークケーブルを用意するのではなく、ネットワークへのサインイン情報などを作成し、あくまでも仮想的に構築するものです。

VPNを構築すると、許可されたアカウント以外はそのネットワークに接続できないため、セキュリティ機能が向上します。また通信ログを監視するツールを用いることで、VPNを利用しているアカウントの情報も管理できるようになります。
会社でVPNを構築する必要のある方は活用を検討してみてもいいかもしれません。

固定IPアドレスのセキュリティ対策について

固定IPアドレスが特定された場合、悪意のある第三者が接続を試みる可能性があります。固定IPアドレスそのものから個人情報が特定されることはありませんが、コンピュータにアクセスされることで社内の情報や個人情報が盗まれる危険性はゼロではありません。

VPNを構築して、アクセス制限をかけることはセキュリティ対策のひとつとなるでしょう。また個人で固定IPアドレスを運用する場合は、ファイアウォールやセキュリティソフトの導入が手軽な手段といえるでしょう。

通常のインターネット利用は変動IPアドレスで十分

ここまで固定IPアドレスの特徴や便利な点をご紹介してきましたが、PCやIoT機器へのリモートアクセスが必要などの事情がない場合は、変動IPアドレスのみの利用で問題ないでしょう。

固定IPアドレスの利用は初期費用や月額料金もかかるため、本当に必要なものかどうかを検討してから申し込むようにしましょう。

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※ 表記の金額は全て税込です。
※ ご請求額は、税抜価格の合計に消費税相当額を加算し、1円未満を切り捨てます。そのため、個々の税込価格の合計とは異なる場合があります。

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