今年も年賀状を書く季節がやってきた。
毎年毎年必ず「新年の目標は」とか「今年こそ夢へ向って」と書く人がいる。
私は思い立ってこの十年くらい「年頭のあの目標はどうなりましたか?」と秋頃に尋ねて回っているのだが、これがまたものの見事に「えぇ〜ダメでした全然」とか「それ何でしたっけ?」とかとにかくサンザンなのだ。
自分の決めたことが守れない。
守れないことが治らない。
こういう人は世の中に圧倒的に多い、と改めて知ることになったわけだ。
かといって何も目指さなければ叶うこともないのだからアキラメてはならない。
こういうときに心理学者は面白いことを教えてくれる。曰く、自分の現状に満足できない人は、目標のハードルの位置を変えてみろと。
高跳びという競技は、バーを目標にすると跳ぶことができない。バーから20〜30センチ上を見てはじめて跳び超えられる。
空手の板割りも、板自体ではなく、板の先を見るようにしないとうまく割れない。
人の暮らしも同じである。
理想を描くのではなく、現状のちょっとした上を目標にしてみるのだ。
早起きして朝の時間を有効に使いたいのならまず15分から始める。少しずつ起きる時間を早くしていけばそれが習慣になり目覚まし時計なしでも目が覚めるようになる。これは真理で、仕事のデキル人達を見ていると必ず朝を活用しているのが共通だ。見事なまでに一致している。
「前屈みにならずに背スジをピンと伸ばす」とか「挨拶はこちらから先に元気よく」とか「歩く速度を今よりも早くする」など身体に関わる目標を持つことをお勧めする。出来たか出来ないかの判断が見て分るから自分自身でチェックしやすい。
なんだそんなことと言うなかれ。
生活の中の小さい改革から始めて一段一段前に進むのが一番だ。