必ず遅れる人、がいる。
いつ待ち合わせをしても遅れる人。
「あーっ、いるいる」心当たりの2、3人が思い浮かぶはずでしょう?
遅刻する人、というのは一度や二度ではない、三度約束したら三度とも遅れてくるのだ。
主に習慣、というか「クセ」の領域だと思われる。
どんな場合でも時刻より先に、10分かそれ以上の余裕を持って現われる人も存在するから、やはり習慣といって差しつかえないだろう。
遅れる人の精神構造を見ていて分かったことは、どうも「移動時間」の概念がスッポリ抜け落ちているようなのだ。
たとえば、10時に約束する。
指定された場所に行くまで20分かかるとしたら、9時40分に出発すればOKで、そんなこと小学生でも知っているはずなのに、何故か遅れる人は、10時になってからおもむろに出かけるのである。
だからいつも移動にかかる時間の分だけ遅れるはめになる。遅れる人は「ゴメンゴメン車が混んでてネ」とか、「前の用事が終わらなくて。その上さっき長いデンワが掛かってきて」とか、判で押したような言い訳も似かよっているから始末が悪い。
待つ人の焦燥感について思いを巡らす想像力も思いきり欠如しているようだ。
腹が立つのは、そういう人たちに限って、たとえばヒコーキに乗る時とか、大切な列車の時にはピシャリと定刻前に現れたりする。
やれば出来る、のなら通常の待ち合わせにもその技術を応用すればよろしいのに、と考えるのだがそうもイカンらしい。
時は戻らず。遅れる人に捧げたい言葉だ。